袴スタイルに映える!プロが教える簡単メイク術とNGメイク!

メイクされている袴姿の女性

はじめに

着物と袴の予約は決まったものの、当日のメイクをどんな風にするのかまだ決まっていない方も多いのではないでしょうか。
普段のメイクはばっちりという方でも、袴スタイルに似合うメイクがどんなものなのかわからないという方もいれば、普段からあまりメイクをしないから、メイクのやり方がよくわからない…という方も少なくないと思います。
袴スタイルは普段着ている洋服に比べ、派手で華やかなものが多いため、最近流行のナチュラルメイクでは顔の印象がぼやけてしまったり、着物のインパクトに負けてしまうことがあります。
とはいえ、過度にメイクを濃くする”やりすぎメイク”はNGです。
袴スタイルに似合うメイクとは、普段のメイクよりややくっきりと、華やかに仕上げることが大切になります。
そういった袴スタイルに合うメイクをしてあげると、より一層素敵な姿で卒業式を迎えることが出来ます。
この記事では袴スタイルに映えるメイクのポイントから、やってはいけないメイクの注意点、実際のメイクのやり方まで一挙にご紹介します。
これ読めば、袴にマッチするメイクがどういったものなのかがイメージしやすくなり、「さっそく練習してみよう!」と思っていただけるでしょう。

1. 袴スタイルに映えるメイクの3つのポイント

メイクアップアーティスト

1.普段のメイクより鮮やかに

華やかな卒業袴を着ているのに普段通りのメイクにしてしまうと、全体的に味気ない印象になってしまいます。
メイクはできるだけ着物に合わせ、いつもより鮮やかに仕上たほうが良いでしょう。
しかし、ただメイクを濃くすればいいということではなく、【アイシャドウ】【チーク】【リップ】の3つのポイントに絞って色を入れていきましょう。

・ワンポイントアドバイス

ブラウンをベースにしたメイクでも、明るめのゴールドを目頭に多めにつけるだけで華やかさがでます。
アイライナーにゴールドの線を一本入れるだけで、全く違った印象になります。

2.袴スタイルと統一感を出す

メイクで使う色は袴スタイルの髪飾りを選ぶのと同様に、統一感の出るチョイスをしましょう。
着物や袴に使われている色で、アクセントとなる色を決めます。
アクセントとなる色とアイシャドウ、チーク、リップで使う色と統一し、髪飾りもそれに合わせるのがポイントです。

・ワンポイントアドバイス

例をあげると、着物の色が赤、袴の色に緑が使われている場合、アイシャドウの色は赤・緑どちらでも大丈夫です。
ただし、緑のシャドウを使った場合にピンクのチークを使うと、色味が離れてしまうのでチークはオレンジに近いカラーが良いでしょう。
リップもオレンジに近い色を使ったほうが、全体がまとった印象になります。

反対に赤のシャドウを使うなら、チークも赤みがないと頬が落ち着いた印象になってしまうので、濃いめの赤を選びます。
そしてリップもそれに負けないよう、赤色で仕上げた方がおすすめです。

全体の印象としては緑で合わせると少し爽やかな雰囲気になり、赤だと女性的な雰囲気になります。

3.カラーメイクでアクセント

普段のメイクでカラーメイクをしない方は多いと思いますが、袴スタイルのときはカラーを入れたほうが、いつもと違う魅力を引き出すことができます。
目尻のアクセントや、アイライナーでカラーを入れると、目元が明るくなるので着物との統一感が一層出ます。
下を向いたり、瞬きしたり、ふとした瞬間に見えるアクセントカラーは、とても華やかに仕上がり、ハイセンスな印象になるので、ぜひトライしてみてください!

2. 袴スタイルでやってはいけない5つのNGメイク

袴スタイルに映えるメイクのポイントでは、いつものメイクより鮮やかにしましょう!とご紹介しましたが、ただ派手にすればいいという事ではありません。
ここでは袴メイクで、コレだけは絶対に避けるべき!というNGポイントについてご紹介します。
しっかりNGポイントをおさえて、袴スタイルにピッタリのメイク方法を覚えてみてください!

NG1.顔の立体感が強すぎる

メイクをしている女性

袴スタイルの場合、日本人形のようにほとんど陰影のない顔立ちの方が美しさが映えます。
逆にフランス人形のような目鼻立ちのくっきりした顔立ちだと、お顔と着物の両方が強調しあうため、うまくバランスが取れません。
普段のメイクで部分的に、ハイライトやシェーディング(顔に陰影をもたらすメイク)を使って、顔の立体感を出している人も多いと思いますが、袴スタイルでこれはNGです。
顔全体はどちらかと言うとのっぺりと平坦に仕上げ、パーツを引き立たせるメイクをする方が、袴スタイルとバランスが取れ、よく両方が映えます。

NG2.パールやラメ感が強すぎる

袴スタイルのベースメイクでは【普段よりワントーン明るめの肌色にする】ということが基本とされています。
その理由としては、キメの細かい色白の肌は、着物姿をより上品に美しく見せてくれるからです。
ですが、そこで気を付けなければならないのが、パールやラメの使い方です。
肌を明るく見せるために、つい多めにパールやラメを使ってしまいがちですが、これはNGです。
パールやラメでキラキラさせた肌の質感は、パーティドレスなどにはマッチしますが、袴スタイルにはミスマッチです。
袴スタイルにはマットな質感の肌の方が似合うので、パールやラメをプラスして明るく見せるのではなく、下地にコントロールカラーをうまく使って色白に見えるベースを作り、ファンデーションは少し明るめの色を使う。
このような方法で明るさを出してあげましょう!

NG3.色の乱用

カラフルなアイシャドウ

華やかな袴スタイルを身にまとうと、メイクにもいろいろな色を使いたくなってしまいますが、これもNGポイントです。
袴スタイルそのものが華やかなので、顔のパーツそれぞれにたくさんの色を使うと、ゴチャゴチャした印象になってしまいます。
メイクは色味をあまり強調することなく、色数も控え、しっとりとした上品な印象にしてあげた方が、袴スタイルの雰囲気にマッチします。
例えばアイカラーは、ハッキリと色が分かるようにする必要はなく、着物に使われている色の単色を薄く乗せるくらいで十分です。
またチークカラーも控えめにして、ふんわり色づく程度のほうがちょうどいい感じに馴染みます。

NG4.バサバサボリューミーなまつ毛

ボリューミーなつけま画像

普段のメイクで、つけまつ毛が必須!という方や、まつエクをしている方もいるかと思います。
ひとみパッチリの目元は女子の憧れでもありますが、袴メイクではNGです。
自然な長さと量であれば、さほど影響がありませんが、バサバサとボリューム感のあるまつ毛は袴スタイルにマッチしません。
袴スタイルには、どちらかと言うと日本人らしい切れ長の目元の方がしっくり似合います。
マスカラはカールをつけてボリューミーにするよりも、長さを出してあげた方がおすすめです。
つけまつ毛をつける場合は、目尻のみにつけると良いでしょう。
まつ毛を控えめにしてあげる代わりに、アイラインはハッキリとした黒色でしっかりめに入れ、目元を印象づけます。
こうすることで、袴スタイルに似合う切れ長の目元ができ上がります。

NG5.グロスたっぷりギラギラリップ

グロスたっぷりリップ

袴メイクでは、色使いを抑えるのが鉄則ですが、リップだけは違います。
ハッキリと色が分かるもの、特に「赤色」は袴スタイルに非常にマッチします。
普段のメイクでは、ベージュやブラウン系などの肌に馴染む色を使っている人も、袴スタイルの時は華やかな色合いのリップがおすすめです。
色は着物の色と同系統の色を選ぶとバランス良くまとまります。
唇はハッキリした方が全体が締まるので、普段のメイクで「ちょっと濃いかな?」くらいで大丈夫です。
肌と唇の境目がハッキリするよう輪郭をとってから色を乗せてください。

ただ、仕上げのグロスにはご注意してください。袴スタイルには、どちらかと言えばマットな唇の方が似合います。
パールやラメを多用したベースメイクが和装の雰囲気に合わないのと同じように、リップもツヤがあり過ぎるとアンバランスになります。
ラメやグリッターがたっぷり入ったグロスは控え、唇がテカテカ&ギラギラにならないよう気を付けましょう。
ただし、マットにし過ぎると、古臭い印象になってしまうので、程よいツヤのある口紅を使いましょう。

3. メイクが苦手な方でも簡単!プロが教える袴メイク術

普段はスッピンに近い…。必要最低限のメイクしか…という人でも、袴スタイルで卒業式に参加するのであれば、しっかりとメイクをした方がベターです。
前述の通り、せっかく華やかな袴スタイルでも、メイクが薄すぎるとどこかトーンダウンして見えてしまうからです。
そこでここでは、メイクが苦手という方、普段からあまりメイクをしていないという方に、プロのメイクアップアーティストが、袴スタイルのメイク方法をお教えします!

教えてくれるのはこの方!

メイクアップアーティスト NAOKI

袴メイクに必須の3つのアイテム

・パウダーファンデーション

パウダーファンデーション

ファンデーションは肌の色ムラや毛穴などをカバーしてキレイに見せるためのアイテムです。
ファンデーションの種類は、パウダーがサラサラとした粒子状のタイプと、パウダーをギュッと圧縮した固形状のタイプがあります。
固形状の方が持ち運びに便利で、外出先でメイク直しに使う場合も簡単なのでオススメです。
選ぶ際のポイントは、自分の肌と近い色を選ぶことです。首の色を目安にして選ぶとよいでしょう。
肌になじまない色を選んでしまうと、不自然に見えることがあるので気をつけてください。

・アイシャドウ

アイシャドウ

アイシャドウは目元に色や陰影をプラスして雰囲気や立体感を演出するアイテムです。
単色のものや、複数色のセットものなどがありますが、メイクに不慣れな人は、色の組み合わせがあらかじめ計算されている2~4色入りのパレットを選ぶとよいでしょう。
(チークもセットになっているものだと、さらにいいです)
また、塗りやすさという点では、パウダータイプが失敗しにくいのでオススメです。
肌になじみやすいブラウン系やベージュ系の色はどんなシーンにもマッチして使い勝手がよいのですが、前述の通り卒業袴に合わせる場合には、袴や着物の色と同じものをチョイスするのがおすすめです。

・リップカラー

リップ

リップカラーは唇に血色感と潤いを与えるアイテムで、メイク全体を引き締めて見せる効果があります。
普段塗り慣れていない方の場合、唇の輪郭からはみ出ると目立つので、色は濃すぎない方が無難でしょう。
リップカラーは色のバリエーションが豊富なので自分の好みや、卒業袴の色合いに合うもの、アイシャドウの色との統一感のある色などを考慮して選ぶと良いでしょう。
不慣れな方にはスティック状のタイプやグロスなど、専用の筆を使わず、直塗りできるものが簡単でオススメです。

・新たに買いそろえる際のアイテムの選び方

メイクアイテムは、パウダーファンデーションひとつをとっても実に多種多様なものがあり、どれを選べばいいのかわからない方もいるかと思います。
袴スタイルを期に、新しく買い揃えるという場合は、品質がしっかりとしたコスメメーカーのものを選んでおくとよいでしょう。
品質を重視して選ぶと、発色の美しさや使い勝手の良さといった点でも満足できる場合が多く、結果として長く使えるメリットがあります。

パウダーファンデーションの塗り方

コンパクトケースに入ったパウダーファンデーション

ここでは固形状のタイプの説明します。
コンパクトケースにパウダーファンデーションと付属のパフ一が緒に入っているのが一般的です。
ブラシを使う方法もありますが、不慣れな方はパフを使って塗る方が簡単です。

1. パフにファンデーションを取る

取る量はパフ全体の1/4~1/3程が目安です。
一度にたくさんの量を取り過ぎると厚塗りになり、メイクも崩れやすくなってしまいます。

2. 顔の中心から外側に向かって放射線状に塗る

ファンデーションの塗り方

パフを肌の上を滑らせるような感覚で放射線状に伸ばしていきます。
目の下から耳の上、小鼻から耳の中央、あごから耳の下、鼻筋からおでこ、といった手順でスッと塗っていきましょう。

3. 細かい部分はパフで押さえます。

目のきわ、まぶた、小鼻の脇など、細かい部分は「2」でパフに残ったファンデーションを使います。
ここでファンデーションをつけ足すと、ヨレや崩れの原因をつくってしまうからです。
塗りムラがあるとアイシャドウなどのカラーが乗りにくくなりますので、注意してください。

4. フェイスラインをぼかします。

パフのファンデーションがついていない面を使って、フェイスラインから首筋に向かってファンデーションをぼかします。
こうすることで顔と首の境も自然に見えます。

アイシャドウの塗り方

アイシャドウのパレット

ここでは、ハイライトカラー(明るめのベース色)、ミディアムカラー(中間色)、ダークカラー(暗めの引き締め色)がセットになったタイプで説明します。
アイシャドウを塗る道具としてブラシを使いますが、パレット内にあらかじめセットされている商品を選ぶと便利です。

1. アイホール全体にハイライトカラーを塗る

アイホールの塗り方

アイホールとは目頭と目尻を半円状に囲んだ部分のことをいいます。
まぶた全体に明るさと、透明感を出す役割をするのがハイライトカラーです。
それをブラシに取り、まずは手の甲に軽く押し当て余分な粉を落とします。
こうしてブラシに均等にハイライトカラーを含ませてから、アイホール全体に伸ばします。

2. 上まぶた側の目の際にダークカラーを塗る

ダークカラーの塗り方

ダークカラーとは、目元を引き締めてくれる暗く濃い色のことで、メインカラーと呼ばれることもあります。
これを小さめの細いブラシに取り、上まぶた側の目の際の部分に細く塗ります。
塗ったら、アイホールに向ってブラシ、もしくは手の指でなじませ、軽く色をぼかします。

3. まぶたにグラデーションを作る

グラデーションの作り方

まぶたにきれいなグラデーションを作るために欠かせないのがミディアムカラーです。
ハイライトカラーを塗った同じブラシで構わないのですが、色が混じらないように必ずブラシに残ったハイライトカラーのアイシャドウをティッシュオフしてください。
ティッシュオフのやり方は、ブラシに残ったアイシャドウがティッシュにつかなくなるまで、ブラシを軽くポンポンと押さえるようにオフしてください。
そしてミディアムカラーをブラシに取ったら、ハイライトカラーの時と同様に、手の甲で余分な粉を落としながら均等に含ませます。
ダークカラーをぼかした上に少し重なるように塗っていきます。
まず横方向に塗ってから、縦方向にもなじませるときれいなグラデーションに仕上がります。

4. アイホールの外側にハイライトカラーを重ねる

塗る前のブラシの処理は「3」の工程と同じように行い、ブラシに取ったハイライトカラーを、アイホールの外側に軽く重ねます。
位置は眉頭とアイホールの間、眉尻とアイホールの間の部分です。
こうすることで、より立体的で魅力的な目元が演出できます。

5. 下まぶた側にハイライトカラーを軽く塗る

涙袋とも呼ばれる、下まぶたの目頭から目尻にかけて少し膨らんだ部分にハイライトカラーを乗せます。
ここでは、ダークカラーを塗る時に使ったものとは別のブラシを使います。
涙袋にハイライトカラーをのせることで、目元の印象が明るくなります。
細かい部分なので小さめの細いブラシの方が使いやすいです。

チークの塗り方

チーク付きアイシャドウ

アイシャドウにチークカラーがセットになったパレットもあるので、チークカラーの塗り方も紹介します。
チークを塗る際もブラシを使いますが、あらかじめパレット内にセットされている商品を選ぶと別で購入する必要がありません。

1. チークカラーをブラシに均等に含ませる

ブラシにチークカラーを取ったら、そのブラシを手の甲に軽く押し当てて、チークカラーをブラシ全体に均等に含ませます。
こうすることで、塗った時に一部だけ濃くつき過ぎたり、色ムラになったりすることを防げます。

2. 頬の高い位置からこめかみに向かってチークカラーを塗る

チークの塗り方

ニッコリ笑った時に頬骨がいちばん高くなる位置からこめかみに向かってブラシを滑らせます。
ブラシの先端ではなく、側面を顔に沿わすようにブラシを往復させると、ムラがなくキレイに色が肌に乗ります。

リップカラーの塗り方

スティックタイプの口紅

ここでは、スティックタイプのいわゆる口紅を、直接くちびるに塗る方法を説明します。
リップライナーやリップブラシなどを使わない分、塗り残しやはみ出た部分があると雑な印象に見えるので、丁寧に塗ることが重要です。

1. リップクリームで唇を保湿する

唇がカサカサの状態では色がキレイにのらないので、まずは保湿用のリップクリームで唇のコンディションを整えます。

2. 口紅の先端を1~1.5cmほど出す

キャップを外し、スティックを回して口紅の先端を1~1.5cmほど出します。

3. 上唇の口の端から中央の山に向かって塗る

リップの塗り方

まずは唇を「イ」の発音のように横に広げます。
口紅の平らなカット面を上唇の片側の口角にはみ出さないように当て、唇の中央の山に向かって滑らせるように塗ります。

4. 逆側も同じように塗って、上唇を仕上げる

「3」の工程で塗った逆側の上唇も、同じように塗ります。

5. 下唇も上唇と同じように、口角から中央の山に向かって塗る

「3」と「4」の工程で塗ったのと同じ感覚で、下唇も口角から中央の山に向かって片側ずつ塗って仕上げます。

6. 上下の唇を合わせて口紅をなじませる

上下の唇を合わせ「んーーーぱっ」と開いて色をなじませます。
この時、合わせた唇が輪郭から大きくはみ出ないよう気を付けてください。

7. 軽くティッシュオフする

ティッシュで唇を軽く押さえ、余分な口紅を取り除き、唇へのフィット感を高めます。
こうすることで崩れにくく、口紅の色が長持ちします。

4. プロが教える袴メイク術~アイブロウ編~ 

ここでは袴スタイルに合うメイク術、アイブロウ編をご紹介します。
普段の洋服を着ている時のメイクとは違った、袴スタイルならではのポイントがあるので参考にしてみてください。
また、袴スタイルだけでなく、普段メイクへの応用術もお教えします!

袴スタイルに合う眉メイクのコツ

1.ゆるくなだらかなアーチを描く

前述の通り、袴スタイルは洋服に比べると色使いが鮮やかだったり、柄の大きさや配置が大胆だったりと、華やかな印象になります。
そのため、普段通りのメイクをするとバランスがうまく取れず、不自然な見え方になってしまう場合があり、眉のメイクもその要因のひとつです。
袴スタイルの場合の眉メイクのコツは「ゆるくなだらかなアーチを描くこと」です。
こうすることで、女性らしく柔らかな印象になり袴スタイルにもマッチします。
目頭より少し内側から眉頭を書き始め、眉山に角度をつけすぎないよう、かなりゆるやかなアーチを描きます。
曲線で描くというより、直線に近いイメージで描くと良いでしょう。
眉尻はやや太めのままフェードアウトする感じで仕上げます。

2.普段よりも太めに短く描く

袴スタイルの場合の眉メイクのコツはもうひとつあり、それは「普段よりも太めに短く描くこと」です。
眉を細くて長い曲線で描くと洋風のイメージになるので、袴スタイルの時には少しミスマッチな印象になります。
また、細すぎると顔の印象が着物の華やかさに負けてぼやけてしまい、老け顔にも見えがちです。
最近は、卒業式や成人式などの和装で、しっかりとした和風メイクをすることは少なくなっているので、普段のメイクと極端に差をつける必要はありませんが、太め&短めを意識するのがおすすめです。
眉の色は、髪の毛の色と合わせた色を使うとバランスが良く見えます。
黒髪の人は、グレーかグレイッシュブラウン、明るめの茶髪の人は、いつも使っている色に少しグレーを足して仕上げると、落ち着きが出てしっとりとした袴スタイルの雰囲気にマッチします。

眉メイクに使う基本の4アイテム

スクリューブラシとアイブロウペンシル アイブロウパウダーとアイブロウマスカラ

眉メイクに使われるアイテムは、眉を整える「スクリューブラシ」。
眉に色を書き足す「アイブロウペンシル」や「アイブロウパウダー」。
描いた眉をキープする「アイブロウマスカラ」の4つのアイテムが基本です。

① スクリューブラシ

スクリューブラシは、眉の毛流れを整える時に使います。
メイクの前はもちろん、眉毛をカットする前にも使うアイテムです。
また、描いた眉の線や色を自然にぼかす時にも使います。

② アイブロウペンシル

アイブロウペンシルは、眉毛の薄い部分を書き足したり、眉の輪郭を描きたい時に使います。
主に、鉛筆のように芯を削って使うタイプと、細いスティックにセットされた芯を繰り出して使うタイプの2種類があります。
鉛筆タイプは芯がやや硬めで、発色がソフトなのでぼかしやすいのが特徴です。
繰り出しタイプは芯が柔らかいものが多く、色が密着しやすいのが特徴です。
どちらがいいかは、使いやすさを重視して選ぶと良いでしょう。

③ アイブロウパウダー

アイブロウパウダーは、その名の通りパウダーですが、ほとんどの場合は固形状になっており、ブラシにパウダーを取って眉を描きます。
色の濃淡の調整がしやすく、ナチュラルに馴染んだ眉に仕上がります。
色のバリエーションも豊富なので、色を混ぜて使うことも可能です。

④ アイブロウマスカラ

アイブロウマスカラは、透明なタイプと色付きのタイプの2種類があります。
色付きのタイプは、髪の色や目指すイメージに合わせて、眉の色を簡単に変えられるのが特徴です。
眉毛1本1本をコーティングするように密着させるため、汗や皮脂にも強く、描いた眉メイクが崩れにくいので、長時間キープするのに役立ちます。
また、自然な立体感が出るのも魅力です。

理想的な眉の整え方

理想的な眉のバランス

眉メイクの前に、眉そのもののバランスを整えておくと、よりきれいで自然な眉が描けます。
部分ごとに理想的なバランスは次のように異なりますので、参考にして余分な毛はカットしましょう。

・A 眉頭

目頭の真上よりもやや内側で、小鼻の幅の中に収まる位置に。

・B 眉山

眉の長さの2/3くらいの位置で、黒目の外側と目尻の延長線の間の位置に。

・C 眉尻

小鼻と目尻を結んだ延長線上までで、眉頭と目尻は水平か、目尻の方がやや高い程度。

・整え方の手順

1.アイブロウブラシで眉毛の流れを整え、眉上の余分な産毛を抜く。

2.理想のバランスを目安に、アウトラインを引く。

3.そこからはみ出た余分な長い毛はカットする。

4.眉下の不要な毛を毛抜きで抜いて仕上げる。

袴スタイルに映える眉メイクの6つのステップ

先述したコツとバランスを踏まえて、袴スタイルにマッチする眉メイクのステップをご紹介します。

・ステップ1 

眉毛やその周辺に油分があると、ペンシルやブラシが滑ったり、描いた色がよれたりする原因になります。
それを避けるためにも、軽くフェイスパウダーをなじませておきます。
このひと手間を加えることで、その後のアイテムのノリが良く、きれいな発色で仕上がります。

・ステップ2 

スクリューブラシを使って、眉毛の流れを整えます。
眉毛の流れに沿うように眉頭から眉山にかけては上に向け、眉山から眉尻にかけては下に向けてとかします。
クセがついている場合には、一度眉毛の流れに逆らってとかしてから整えると良いでしょう。

・ステップ3

眉メイクのコツ1

アイブロウペンシルを使って、全体のアウトラインになるフォルムを描きます。
眉毛の密度が薄い部分を少しずつ描き足していくイメージです。
この時のポイントは、毛の流れに沿って描くことです。
眉頭はハッキリし過ぎると不自然なので、少し外側の位置から眉山に向かって描き、その後、眉山から眉尻を描きます。
この時、袴スタイルの眉メイクのコツである「直線に近い、ごく緩やかなカーブ」「いつもより太めに、眉尻は短くフェードアウト」を意識しましょう。

・ステップ4 

眉メイクのコツ2

アイブロウパウダーを使って、色の濃淡をつけていきます。
手順としては、まず眉山から眉尻、その次に眉頭から眉山までパウダーをのせます。
眉頭は「薄く」、中央は「濃く」、眉尻は「やや濃く」というグラデーションを意識すると自然な眉に仕上がります。

・ステップ5 

スクリューブラシを使って、ペンシルとパウダーの質感をなじませるように眉全体を自然な雰囲気にぼかします。
この時、眉尻はぼかしすぎるとフォルムが崩れるので、軽くなじませるだけで十分です。

・ステップ6

アイブロウマスカラを、まず毛流れと逆向きにつけます。
こうすることでマスカラの密着度が高まり、崩れにくくなります。
次に眉頭から毛流れに沿って再度マスカラをつけて仕上げます。

普段の眉メイクへの応用術

今回ご紹介した袴姿に似合う眉メイクは、最近のトレンドである「平行太眉」とほとんど同じフォルムです。
袴スタイルメイクのコツを押さえるため、やや短めを意識して描きましたが、この長さをご自身の理想のバランスに合わせて描けば、そのまま普段の眉メイクでも使えます。
ただし、眉尻が長く下がりすぎると困り顔に見えてしまうので、眉尻の最後が眉頭より下にこないよう注意しましょう。

5. さいごに

袴スタイルに合うメイクの仕上がりは、袴スタイルに合うメイクがどういったものなのかを知っていることと、メイクに使用するアイテムを正しく使えているかどうかで差が出ます。
最初は時間がかかっても、ゆっくり丁寧にマスターすれば、当日慌てることもないでしょう!
予約した袴スタイルに似合いそうな、さまざまな色のアイシャドウやリップカラーに挑戦してみたり、チークやマスカラなどのアイテムを駆使して、袴メイクのステップアップを楽しんでみてください!
袴メイクが上手くなれば、より一層きれいな仕上がりになったり、雰囲気の違う自分になれたり、楽しみの幅が広がるはずです。

・袴の予約がまだの方

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